2016年の統計データで、介護職員の離職率は平均16.7%になったようです。
これを多いと見るか、少ないと考えるかですが、数字の奥まで読み取る視点が大切です。
数字だけを見ると、他の業界と大差ないか、介護よりも離職率の高い業界は多くあります。世間で言われているほど、介護業界の人手不足は深刻ではないのでは、と考える方もおられるでしょう。
しかし、この数字は全介護職の平均数値です。
人手不足が深刻化している施設系サービスのみの数値は、もっと高いでしょう。当方の知っている施設では、離職率が30%近いところもあります。
約3年で職員が全員入れ替わる計算になり、とんでもない自体です。
もちろん、施設自体の労働環境に問題があるケースも多くありますが、全体的な平均も間違いなく高いはずです。
政府も処遇改善などで労働条件向上施策を行っていますが、状況は変わりません。
紹介業務を通していつも感じるのは、お金や待遇だけの問題で離職するケースは稀であり、将来的なキャリアビジョンが描けなかったり、人間関係が原因で退職するケースが圧倒的に多いです。
各介護施設のマネジメント能力が、問われる時代になっています。