パワーハラスメントの相談件数が増加しています。実際に職場でも多くなっているのと、労働者の人権意識の向上の両面があると思います。
それに伴いうつ病も増加し、自殺者まで出ている状況ですので、政府がパワハラについて法規制を検討しています。
実際、平成14年度に都道府県に寄せられたパワハラ相談件数は数千件であったのが、平成28年度には約7万件を超えています。
長引く不況で企業も人も余裕がなくなっているかもしれませんが、パワハラは受けている本人がつらいのはもちろん、周囲にも悪影響を及ぼして職場の生産性を低下させます。
セクハラやマタハラは法整備されていますので、その後追いですが、パワハラと通常の職務上の指導の線引きが非常に難しいため、整備が難航しそうです。
医療福祉業界は対人援助サービスで、チームで仕事をするため、職員間の人間関係がサービスの質の向上に大きく影響します。雰囲気の悪い職場やパワハラが噂される事業所は、やはりサービスの質も低下しています。
政府の法整備を待たずに、パワハラ防止に向けた取り組みをしている事業所は意識が高く、離職者も少ないように思います。
法規制もすみやかにされたほうが良いと思いますが、まずは事業所が職員を大切に思っているかどうかが重要です。