親など肉親の介護で仕事を辞めてしまう、いわゆる介護離職を防ぐために、官民ともにさまざまな取り組みがなされています。
介護離職は今や年間10万人を超えています。
離職者の約8割は女性ですから、まだまだ日本は介護は女性が担うものという意識が根強いと考えられます。
女性の社会進出が期待されている時代に、家庭内介護は女性が担うような風潮はそぐいません。
何とか、介護を抱えながらも働き続けられる環境を整えられるようにしなければ、社会的な損失も大きいです。
まずは、家庭内で介護を抱えていることを職場に相談し、協力を申し出ることです。忙しい職場などであれば遠慮して申し出にくいものですが、労働組合や信頼できる上司を通して何とか融通をきかせてもらえるように打診してみるとよいでしょう。
会社としても、貴重な戦力が抜けて一から新人を育てるよりもコスト面でも有利です。
介護休暇が半日単位で取得できるようになり、介護休業も3回に分けて取れるようになっています。政策の後押しもありますので、会社との交渉も以前よりはやりやすくなっていますし、理解も得られやすい。
会社によっては、社員のメンタルヘルスとは別に、介護相談の窓口を設置している事業者も出てきました。
あわてて退職を決めるよりも、あらゆる介護サービスを使いながら、職場の協力を得ながら仕事を続ける方向性を模索してください。
退職するのはいつでもできます。