景気が良い、上向いていると、所々で耳にします。
大卒初任給が上がり、企業の昇給も大きく伸びていとも、報道で目にします。
実際に、求人情報などでも基本給や時給が上がっています。
本当に景気が上向いている感も、ないではありません。
しかし、東京はともかく、地方では景気が上向いているとは思えません。
現在の好況感は、大手企業とアベノミクスの恩恵を受けている特定の業界が作り出したものでしょう。
さて、介護業界はどうでしょうか?
大手などの賃金上昇を受けて、人材確保のためにある程度昇給などは追随せざるを得ない状況です。
でなければ、サービスの核をなす人材確保ができません。
賃金上昇は従業員にとっては、ありがたい。
ですが、人件費の過度の上昇は、経営を圧迫しかねません。
そもそも大手に張り合えるような体力が、中小福祉事業者にはないからです。
また、景気が上向いているからといって、介護保険収益などが増収になっているわけでもありません。
むしろ、介護保険費用は増大しすぎて、削減の対象です。
つまり、現在の好景気は介護業界には良いことばかりではないのです。
人材確保に尽力しつつ、安定経営していく道を、事業者は模索する必要があります。